厚生労働省主催「上手な医療のかかり方アワード」受賞団体が決定!賢い医療利用で安心な未来へ

国民健康保険

「もしもの時に、どの病院に行けばいいの?」「体の調子が悪いけれど、救急車を呼ぶほどではないかな?」

医療が必要な時に、私たちはどうすれば賢く、そして安心して医療を受けられるのでしょうか。この疑問に答えるヒントが、厚生労働省が主催する「上手な医療のかかり方アワード」にあります。

第七回『上手な医療のかかり方アワード』受賞団体が決定!

厚生労働省は、医療機関へのかかり方をより良くする優れた取り組みを表彰し、広く社会に広めることを目的に「上手な医療のかかり方アワード」を開催しています。このたび、第七回となる今回、全国から応募された14団体の中から、特に優れた3団体が受賞しました。

上手な医療のかかり方アワード

このアワードは、「いのちをまもり、医療をまもる」という国民プロジェクトが掲げる5つの方策(患者さんや家族の不安を解消する、医療現場の現状を共有する、緊急時の相談電話やサイトを導入・周知・活用する、信頼できる医療情報を提供する、チーム医療を徹底し相談体制を確立する)を中心に、医療のかかり方の改善に役立つ取り組みを奨励・普及することを目的としています。

今回は、「厚生労働大臣賞 最優秀賞」に1団体、「厚生労働省医政局長賞」に2団体が選ばれました。それぞれの素晴らしい取り組みを見ていきましょう。

厚生労働大臣賞 最優秀賞:広島市

取組名:「つながる力で届ける”上手な医療のかかり方”ーリーフレットから広がる安心と笑顔ー」

広島市は、中国・四国地方最大の都市として、多くの医療機関が集まる地域です。市は、周辺の市町と連携し、地域全体の経済活性化と人口維持を目指す「200万人都市圏構想」を進めています。

近年、救急搬送患者が増加しているという課題に対し、広島市は24時間365日医療相談ができる救急相談センター「#7119」を運営しています。この取り組みは、広島広域都市圏内の市町にも参加を呼びかけ、「200万人の命を守る」ことを目指しています。

さらに、市民の皆さんが適切な医療を受けられるよう、2025年度には「上手な医療のかかり方ガイド」というリーフレットを作成しました。このリーフレットには、「#7119」の活用方法や夜間・休日に受診できる医療機関の情報、かかりつけ医(いつも診てもらっているお医者さん)の大切さ、救急車の正しい利用方法など、知っておきたい情報が詰まっています。

このリーフレットをより多くの方に届けるため、広島市は区保健センター、消防局だけでなく、医師会、薬剤師会、民間企業、協会けんぽ、地域包括支援センターなど、多くの関係団体と協力しました。それぞれの立場は違っても、「誰もが安心して暮らせるまちを目指す」という共通の目標のもと、一体となって普及啓発に取り組んだことが高く評価されました。

厚生労働省医政局長賞(2団体)

1. 上手な医療のかかり方における総合的な制度設計が優秀な取組:東名富士クリニック

取組名:「多職種×地域連携による透析患者の包括支援と相談体制の構築」

東名富士クリニックでは、高齢化が進む透析患者さんが住み慣れた地域で安心して生活できるよう、2024年4月に「地域連携室」を設置し、取り組みを始めました。

透析患者さんの数は減りつつありますが、高齢化により、自宅での療養が難しくなるケースが増えています。しかし、透析患者さんの受け入れに慣れていない施設も多く、食事や薬の管理、緊急時の対応などに不安を感じる施設職員やご家族が多いのが現状です。

そこでクリニックは、医師、看護師、臨床工学技士、栄養士、理学療法士、さらには送迎担当者も加わった「多職種チーム」(さまざまな専門職のスタッフが集まったチーム)を結成しました。患者さんの「生きる」ことを中心に考え、医療機関や介護施設など140施設への訪問を重ね、退院後のカンファレンス(話し合い)、自宅訪問、新しい透析導入時の説明会などを行いました。

また、「LINE WORKS」などの「ICTツール」(情報通信技術を使ったデジタルツール)を導入することで、院内の情報共有や一部施設との連携をスムーズにしました。困った時に相談しやすい体制を整え、勉強会や研修会を通じて「透析患者さんの受け入れへの不安が軽減された」という声も聞かれています。これらの取り組みにより、患者さんが地域で安心して透析を続けられる環境づくりに貢献しています。

2. 上手な医療のかかり方における優良なコンテンツの作成やナッジ等の取組:株式会社CMCエクスメディカ

取組名:「妊活/産前産後/未就学児の疾患や治療法の情報を提供する「はぐふる」WEBを運営」

メディカル専門の広告会社である株式会社CMCエクスメディカは、「伝わるメディカルを実践し続ける」という理念のもと、正確でわかりやすい情報提供に力を入れています。

その活動の一環として、2019年7月より、医薬・製薬業界で得た利益の一部を社会に還元する非営利プロジェクト「はぐふる©-医療・ヘルスケアの情報発信サイトー」を公開しています。

「はぐふる©」では、妊活(不妊治療)、産前産後、未就学児の子育てをしている保護者の方々を対象に、25名以上の専門家や医師の監修のもと、医学的に正しい病気の記事(病気の原因、症状、治療法、予防方法など)を無料で提供しています。

2024年からは、病院や施設への取材や、乳幼児の保護者向けの病気に関するセミナーも開始し、実際の診察や治療の様子、受診方法など、より深い情報を提供することで、病気の早期発見・早期治療を目指しています。

  • 300件以上の病気に関する記事、20件以上の取材記事を公開

  • 乳幼児の健康オンラインセミナーを5回開催

  • Instagramでの病気に関する啓発投稿(週2~3回)

会員サイトでは、40件以上のQ&Aや、夫婦のコミュニケーションを助ける「夫婦のコミュニケーションシート」の配布、セミナーアーカイブの公開など、充実したコンテンツをすべて無料で提供しています。

これらの取り組みは、「ナッジ」(行動科学の考え方に基づき、人が自ら望ましい行動を選びやすくなるよう、そっと後押しするアプローチ)を活用し、良質なコンテンツを通じて、多くの人が賢く医療を利用するための手助けとなっています。

まとめ

今回の受賞団体は、それぞれが地域や患者さんの視点に立ち、工夫を凝らした取り組みを展開しています。広島市は地域全体で医療情報を届け、東名富士クリニックは透析患者さんの生活を多角的に支え、株式会社CMCエクスメディカは信頼できる医療情報をわかりやすく提供しています。

これらの素晴らしい取り組みが全国に広がることで、私たち一人ひとりが「上手な医療のかかり方」を実践し、誰もが安心して暮らせる社会の実現に繋がっていくことでしょう。

さらに詳しい情報はこちらからご覧いただけます。

医療は、私たち国民が健康で豊かな生活を送る上で欠かせないものです。今回の受賞事例を参考に、私たちも日頃から医療との向き合い方を意識し、より良い医療環境を守り、育てていく一助となれると良いですね。

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