ひとり親家庭や経済的に困難な妊産婦の半数以上が貯金ゼロ!支援ニーズのギャップを調査

シングルマザー

経済的に困難な妊産婦の厳しい現実が明らかに!

子どもたちの健やかな成長を支える国際NGO、公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、経済的に困難な状況にある妊産婦(妊娠している方や出産して間もないお母さんのこと)とそのパートナー・家族、そして支援者(自治体や支援団体の担当者)を対象にアンケート調査を実施しました。この調査は、妊娠・出産にかかる経済的な負担感や悩み、そしてどのような支援が求められているのかを明らかにする目的で行われました。

調査で浮き彫りになった経済的困窮の実態

今回の調査では、経済的な困難を抱える妊産婦の厳しい現実が明らかになりました。特に注目すべきは、以下のような点です。

半数以上が無職で貯金ゼロという状況

アンケートに回答した妊産婦のうち、なんと57.9%が「無職」と答え、さらに「世帯の貯金がゼロ」と答えた人は50.0%にものぼりました。妊娠や出産という、これからお金がかかる大切な時期に、多くの方が経済的に非常に苦しい状況にあることが分かります。また、71.5%もの方が、家族や親族に経済的な支援や大切な相談ができないと回答しており、孤立している状況も浮き彫りになっています。

グラフ1:世帯の貯金額

ひとり親家庭の養育費の取り決めはわずか5%未満

未婚の妊産婦やひとり親の方々に関する調査では、養育費(子どもを育てるために必要な費用)について、文書で「取り決めをしている」と回答した人はわずか4.3%にとどまりました。一方で、「取り決めをしていない」が32.9%、「相手と連絡がとれない、関係が切れた」が23.6%という結果でした。養育費は、本来子どもの権利としてきちんと確保されるべきものですが、その現状は非常に厳しいことが示されています。

グラフ2:養育費の取り決め状況

妊産婦と支援者の間で支援ニーズに意識の差

希望する支援の内容についても、妊産婦本人と支援者(自治体や支援団体の担当者)の間で意識の差があることが分かりました。

妊産婦本人は、「紙おむつやおしりふき、離乳食などの消耗品の受け取り」を90.8%が希望し、現金給付や経済的支援への希望も高い傾向にありました。これは、日々の生活に直結する経済的な負担を少しでも減らしたいという切実な願いが表れています。

一方、支援者側は、妊娠中や産後の「メンタル面(心の健康)の支援」や「赤ちゃんとの愛着形成支援(親子の絆を深める手助け)」、さらには「家事・育児支援」といった生活面の支援を重視する傾向が見られました。この意識の差は、支援をより効果的に届ける上で重要な課題と言えるでしょう。

グラフ3:希望する支援

今後の活動と国への提言

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、今回の調査結果を受け、すべての子どもが「健康に、安心、安全な環境で育つ」という子どもの権利を保障するため、こども家庭庁をはじめとする関係省庁や自治体に対し、以下の4つの提言を行っています。

  1. 「物品支援・現金給付」の拡充と柔軟な活用
    経済的な不安を抱える妊産婦が多いため、妊娠中から出産後まもなくの時期にかけて、すぐに役立つ物品の支援や、利用しやすい経済的支援を増やすべきだとしています。
  2. 経済的支援を基盤とした生活・育児支援の必要性
    経済的に非常に困難な状況では、まず物品やお金の支援をしっかり行った上で、生活や育児に関する支援も同時に行うことが大切です。
  3. 子どもの権利として養育費を確保するための、妊娠期からの伴走型支援
    養育費の取り決めが少ない現状を踏まえ、養育費を子どもの当然の権利として位置づけ、妊娠中から継続的に寄り添う「伴走型支援(一人ひとりに合わせて継続的に寄り添う支援のこと)」が重要だと訴えています。
  4. 自治体とNPO、市民団体との積極的な連携
    公的な制度だけでは対応が難しいケースもあるため、自治体がNPO(非営利組織)や市民団体と積極的に協力し、支援を補い合う体制を築くことが求められています。

「ハロー!ベビーボックス」で支援を継続

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、低所得世帯の育児費用負担を軽減し、赤ちゃんを安心して迎えられるよう、引き続き育児用品のセット「ハロー!ベビーボックス」を提供しています。このボックスを通じて、子どもたちの健やかな成長を保障するための支援を続けていくとのことです。

ハロー!ベビーボックスの内容物

「ハロー!ベビーボックス」の2026年春の応募は、4月頃に開始される予定です。詳細は近日中にセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンのウェブサイトで公開されるとのことですので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

今回の調査結果報告書の詳細は、以下のリンクから確認できます。

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの活動については、以下のウェブサイトをご覧ください。

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