この記事を書いた人:木村(34歳)
2023年6月に協議離婚。埼玉県在住、子ども2人(当時小2・年中)。パート勤務で年収約180万円。離婚後に元夫の社会保険の扶養を外れ、初めて国民健康保険に加入しました。
この記事は、私が離婚して初めて国保に加入した時の体験をそのまま書いたものです。制度の解説記事ではなく、「実際にどうだったか」を記録として残しておきたくて書きました。同じ立場の方の参考になれば嬉しいです。
社保の扶養を外れた日のこと
2023年6月に離婚届を出しました。届を出すこと自体は、事前に書類を準備していたので10分もかからなかったと思います。問題はその後でした。
離婚届を出した時点では、私と子ども2人はまだ元夫の会社の社会保険に入ったままでした。私はずっと扶養に入っていたので、保険料を自分で払ったことが一度もなかったんです。正直に言うと、「保険料っていくらくらいなんだろう」という感覚すらありませんでした。
離婚届を出して3日後、元夫から「会社に扶養を外す届を出したから、届いたら保険証を返して」とLINEが来ました。新しい保険証が届くまでの間、子どもたちが病院に行けなくなるのが怖くて、「届くまで少し待って」とお願いしたのを覚えています。
結局、元夫の会社から「資格喪失証明書」が届いたのは離婚届を出してから2週間後でした。届いた封筒を見た時の気持ちは、「ああ、本当に一人になったんだ」という感じ。書類上の実感が、ここでやっと湧いてきました。
市役所での国保加入手続き ― 想像と違ったこと
資格喪失証明書を持って、翌日すぐに市役所に行きました。朝9時の開庁直後に行ったのに、国保の窓口はもう3人待ちでした。番号札を取って待つこと約25分。
窓口で「国保に加入したいんですが」と伝えたら、まず聞かれたのは「転入ですか?それとも社保の喪失ですか?」ということ。「離婚で元夫の扶養を外れました」と答えると、資格喪失証明書、私と子どもたちのマイナンバーカード、本人確認書類の提示を求められました。
ここまではネットで調べた通りだったんですが、想定外だったのが2つ。
まず、「前年の所得がわかるものはありますか?」と聞かれたこと。確定申告をしていなかったので何も持っていませんでした。窓口の方が「ご主人の扶養に入っていた場合でも、所得の申告は必要なんですよ」と教えてくれて、その場で「簡易申告書」というものを書くことになりました。パート収入は月8万〜10万円くらいだったので、前年の年収を概算で記入。この所得の情報がないと、保険料の軽減判定ができないそうです。
もう1つは、子ども2人分の保険証も同時に申請が必要だったこと。当たり前と言えば当たり前なんですが、「子どもは元夫の扶養のままにできないのかな」と頭の片隅で思っていたんです。親権が私にある以上、子どもたちも私の国保に入ることになると説明され、ようやく理解しました。
手続き自体は、書類を書く時間を含めて40分くらいで終わりました。保険証は「1〜2週間で届きます」とのことで、その間に病院にかかる場合は窓口で国保加入手続き中であることを伝えれば大丈夫、とのことでした。
通知書が届いた日 ― 封を開けた瞬間の気持ち
国保加入の手続きから約3週間後の7月中旬。ポストに市役所からの封筒が届きました。少し厚みのある茶封筒で、開ける前から「これが保険料の通知だな」とわかりました。
夜、子どもたちを寝かしつけてから開けました。
正直に書きます。最初に目に入った金額を見て、しばらく固まりました。
年間の国民健康保険料:約13万2,000円
月あたりに換算すると、約11,000円。
※加入が6月途中からだったため、初年度は月割りで計算されていました
11,000円。パート月収が手取りで13万〜14万円の私にとって、この金額は大きかったです。
それまで保険料を1円も払ったことがなかった人間が、いきなり月11,000円。家賃、光熱費、食費、子どもの学童保育料…… 頭の中でざっと計算して、「足りるのか、これ」と不安になりました。
内訳を見て気づいたこと
通知書をよく見ると、保険料の内訳が書いてありました。
| 項目 | 年額 | 備考 |
|---|---|---|
| 医療分(所得割) | 約23,000円 | 前年所得から基礎控除を引いた額×税率 |
| 医療分(均等割) | 約52,000円 | 加入者1人あたりの定額 × 3人分 |
| 支援分(所得割) | 約8,000円 | 後期高齢者支援のための分 |
| 支援分(均等割) | 約19,000円 | 加入者1人あたりの定額 × 3人分 |
| 合計 | 約102,000円 | 5割軽減適用後の金額 |
※上記は私のケースの概算です。自治体・年度によって税率や均等割額は異なります。また、加入月からの月割り計算のため、初年度の実際の納付額とは若干異なります。
ここで私が驚いたのは、「均等割」という、所得に関係なく人数分かかる部分です。子ども2人を含む3人分がかかるので、所得が低くてもこの均等割の部分がけっこう大きい。0歳の赤ちゃんでも1人分かかると聞いて、「それはちょっとキツくない?」と思いました。
ただし、救いだったのは「5割軽減」が適用されていたこと。前年の所得が一定以下だと、均等割が軽減される制度があるんですが、私の場合は5割軽減でした。もし軽減がなかったら、均等割だけで年間14万円以上。軽減がなかったらと思うとぞっとします。
「7割軽減じゃなかったのか」問題
実は、事前にネットで「年収が低ければ7割軽減になる」という情報を見ていたので、私も7割軽減だろうと思い込んでいました。でも実際は5割軽減。
気になって市役所に電話して聞いてみたところ、こういうことでした。
7割軽減の判定は「世帯主+加入者全員の所得」で見る。
私の場合、世帯主は私自身で、前年のパート収入が約110万円(給与所得控除後の所得は約45万円)。加入者3人の世帯で5割軽減の基準額(43万円+29.5万円×(3-1)=102万円)以下なので5割軽減。7割軽減は世帯の所得合計が43万円以下の場合だったので、私のパート収入があるため該当しなかった、とのことでした。
つまり、パートで月8万円程度でも稼いでいれば、7割軽減にはならないケースが多いということです。これは事前に知っておきたかった情報でした。
支払いが始まってからの家計の現実
国保料の支払いは、私の市では年10回払い(6月〜翌3月)でした。口座振替にして、毎月自動で引かれるようにしました。
ここで、離婚後の月々の支出をざっくり書いておきます。
| 項目 | 月額 |
|---|---|
| 家賃(2DKアパート) | 55,000円 |
| 国民健康保険料 | 約11,000円 |
| 国民年金保険料 | 約16,500円 |
| 光熱費 | 約12,000円 |
| スマホ(格安SIM) | 約2,000円 |
| 食費 | 約35,000円 |
| 子どもの学童保育料 | 約8,000円 |
| 日用品・雑費 | 約8,000円 |
| 合計 | 約147,500円 |
パートの手取りが13万〜14万円なので、これだけで赤字です。
実際には児童扶養手当(月約43,000円)と児童手当(月25,000円)があるので、なんとか生活は回っています。でも、貯金はほとんどできない状態。急な出費があると本当に厳しいです。
ちなみに国民年金は、あとから「免除申請」ができることを知って全額免除になりました。もっと早く知っていれば、最初の2ヶ月分(約33,000円)も払わずに済んだのに……というのが小さな後悔です。
今振り返って思うこと
離婚を考えている方、特に今まで扶養に入っていた方に伝えたいのは、「保険料のシミュレーションは離婚前にやっておいたほうがいい」ということです。
私は離婚してから初めて「国民健康保険料」「国民年金保険料」「住民税」のことを考え始めましたが、正直、遅かったです。離婚後にいきなり月11,000円の保険料+年金16,500円を請求されて、パニックに近い気持ちになりました。
今だったらこうします:
離婚前にやっておけばよかったこと
まず、市役所の国保窓口で「もし加入した場合、保険料はいくらになりますか」と聞くこと。離婚前でも試算してもらえます。私はこれを知らなかった。次に、国民年金の免除制度を事前に調べておくこと。離婚した月から申請できるので、離婚届と同じ日に申請するのが理想です。そして、児童扶養手当の申請を離婚届と同じ日にやること。遡って支給はされないので、1日でも早いほうがいいです。
おわりに
通知書を開けた日の夜、子どもたちの寝顔を見ながら電卓を叩いていたことを今でも覚えています。「やっていけるのかな」という不安でいっぱいでした。
でも、実際にはいろんな制度を使えば何とかなります。私の場合、国保の5割軽減、国民年金の全額免除、児童扶養手当、ひとり親の医療費助成。全部合わせると、自分が思っていたよりはずっと助けてもらえました。
ただ、これらの制度は全部「自分から申請しないと使えない」ものばかり。誰も教えてくれません。だからこそ、この記事が同じ状況の方の「事前の心構え」になれば嬉しいです。
具体的な金額や手続きの流れは自治体によって異なりますので、必ずお住まいの市区町村で確認してください。もし「うちの場合はどうなんだろう?」と思ったら、市役所の国保窓口に電話するだけでも教えてもらえますよ。
※この記事に記載した金額は2023年度(令和5年度)の私のケースに基づいています。保険料率や軽減基準額は毎年度変わる場合があります。最新の情報はお住まいの市区町村にご確認ください。

